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2015-04-21

薬種・香原料「麝香(じゃこう)」


「麝香(じゃこう)」

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麝香」は麝香鹿の生殖腺分泌物を粉末状にした物で、「動物性香料」であります。
ヒマラヤ山脈、チベットなど中央アジア、南シベリア、アッサム、雲南などの地域で生息し、になると雌を求めて発情し、その際に生殖腺の香嚢麝香が充満する様になります。

そのままだと糞尿の様な臭いをし、頭痛が起こる程鼻を刺す様な嫌な臭いがしますが、「千分の一」以上に薄めると逆に優雅官能的な香りが漂う事になります。
色は「暗褐色」、あるいは「黒褐色」であり、1頭から約30~60グラム取る事が出来ます。
また、ムスク (musk) とも呼ばれています。

非常に価値が高く、尚且つ人気のある香料ですが、過剰捕獲によって今では絶滅の恐れがある動物となり、ワシントン条約によって国際保護の対象となっている動物でもあります。
そのため、今は殆ど合成香料である「合成ムスク」が使用され、本物の麝香は殆ど使われておりません。


「分布・起源」

麝香鹿は主にインド中国チベットロシアネパールなどの地域で生存し、中国が主の産地ですが、チベット、ネパール、モンゴル産のがより品質が良いとされて来ました。
今では絶滅の恐れがあるので商業目的の国際取引が原則禁止となり、合成香料の「合成ムスク」が一般的に使用される様になりました。

麝香の「」という字は「鹿」と「」の組み合わせで、中国明代の「本草綱目」によりますと、鹿の香りは極めて遠い広い場所まで拡散しますので、この様な名前が付きました。
また、英語の「ムスク」はサンスクリット語の「睾丸」を意味している事から由来しています。


「用途」

主な用途は「香料」の原料として使われ、中国インドでは昔から「薫香」や「香油」、「」などに使われて来ました。
「千分の一」以上に薄く薄めると甘く官能的な香りをし、さらに香りを長持ちさせる効果がありますので、「香水」の素材として非常に重要視されて来ました。

また、呼吸中枢の心臓を「興奮」させる作用や「男性ホルモン」の様な作用がありますので、日本では(六神丸、宇津救命丸、奇応丸、救心)など伝統的家庭のに使用され、さらに日本だけではなく、中国での漢方薬でも「煎じ薬」の原料として使われております。

中国漢方薬では生薬として「天然の麝香」が使用されるが、輸出用、あるいは安価な生薬として使用する場合「合成品」が使われる様になっています。


「香り」

そのままだと強烈なアンモニア匂いがしますが、「千分の一」以上薄くすると優雅官能的な香りがします。

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